蒸し炒めの調理法

並べる

 

 

鍋を火にかける前に材料を並べる。
硬めの野菜はできるだけ重ならないように。
柔らかい野菜は重なってもいい。

 

 

塩を振る

 

 

レシピの分量の塩を、並べた野菜にまんべんなく振る。
根菜には塩を振った後、鍋の中で手で転がし、塩を馴染ませる。

塩の作用で、野菜の緑色がより濃く、色鮮やかに仕上がる

 

油を加える

 

 

レシピの分量の油分(調理油やバター)を鍋の真ん中あたりに加える。

野菜の水溶性成分の流出を防ぐ。
βカロテンなど脂溶性成分の吸収もアップ。

 

水分を足す

 

 

レシピにある種類と分量の水分(水やだし汁など)を鍋の中央に注ぐ。

水分が大さじ1〜3とほんの少しだから、野菜の栄養素や旨みが流出しにくい。

 

ふたをして火にかける

 

 

きっちりフタをし、レシピに記載の時間だけ強火にかけ、火を止める。

加熱時間が1〜3分と短いから、栄養素が壊れにくい。

 

余熱を入れる

 

 

レシピに記載がある場合、フタをしたまま12分置き、余熱を加える。

野菜自体が持つ熱で加熱されるので、中からふっくら、コクも甘みもアップ!

 

蒸しは栄養の損失も少なく、野菜本来の甘みも引き出す調理法

 

ビタミンC

未加熱 120mg
蒸し 66.3mg
ゆで 54.5mg

ブロッコリーを強火で2分半蒸した時と、1分半ゆでた時のビタミンC量(ブロッコリー100gあたり)を測定。
水溶性のビタミンCは蒸す方がゆでるより約1割も損失が少なかった。
未加熱のデータは五訂増補食品成分表より。

 

 

甘み

蒸し 3.9%
ゆで 1.9%

小松菜を強火で1分半蒸した時と、30秒ゆでたときの糖度を測定した。
蒸した小松菜の甘みはゆでたものの2倍。
蒸しは野菜本来の甘みを引き出す調理法でもある。

 

 

さらに蒸し炒めでおいしさ大幅アップ!

蒸し炒め 【調理時間】加熱2分+余熱1分
蒸し 【調理時間】加熱2分+余熱1分
ゆで 【調理時間】加熱2分+余熱1分

 

ブロッコリーを蒸し炒め、蒸し、ゆで、の3種類の調理法で2分間加熱。
トータルの調理時間や味、見た目などを比較した。

 

まず、調理時間では湯沸かし不要の「蒸し炒め」が最短。
他の二つと比べて色合いも最も鮮やかで、シャキシャキとした歯触りが残り、かじるとブロッコリーの爽やかな香りと凝縮した味が感じられ、甘みも強かった。

 

「蒸し」は茎の部分がやや黄色くくすみ、歯ごたえは残っているものの「蒸し炒め」より軟らかい。
味と香りは「蒸し炒め」よりやや落ちるものの、おいしい。

 

「ゆで」は芽の部分がつぶれ、色も全体的にくすみ、口の中でぐしゃっとつぶれる感触で、味も風味も落ち気味。
完全に冷めてから食べ比べると「蒸し炒め」は歯応えも味の濃さも残っていたが、他は風味が落ち、歯応えも悪かった。